めまい・耳鳴り・頭痛に効く胸鎖乳突筋のマッサージ方法

横を向くと首筋を斜めに走るような形の、太い筋肉が見えます。

これが首の最大の筋肉、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)です。

鎖骨と胸骨から別々に立ち上がり、耳の後ろのコロコロとした頭蓋骨の端っこ(乳様突起)一緒に着きます。




この筋肉は様々な症状と関連します。

脳神経、自律神経の働きとも密接にして関係します。

影響が広範囲で、筋肉疲労では片づかない筋肉です。



1.耳の後ろに三半規管という平衡感覚を司る部分があります。

それでこの筋肉が固くなり過ぎると、めまい、耳鳴り、を起こしやすくなり、また頭皮筋を引っ張ることになり、頭痛の原因にもなります。頭皮筋は薄いですが筋肉です。

2.肩には骨がないので、この筋肉が固くなると、肩甲骨が、胸の方に引っ張られて、肩こりも出やすくなります。

3.この筋肉の下には頚動脈、頚静脈があり、この筋肉に保護された形になります。拍動を触れる場所でもあり、ここの怪我は致命傷になることがあります。生命線を護る強大な筋肉です。

4.舌骨下筋群というのは、気管の働きとも関連する(咳や排痰など)細い筋肉の集まりです。咳や、喉の炎症がでると、その炎症が他に及ばないように、周囲の筋肉を固くする(筋防御・・ディフェンス)反応が起きるために、胸鎖乳突筋が固くなり、首が痛くなると言う症状になります。

5.後ろの首すじ(板状筋)にも近く、影響を与えやすく、板状筋の奥に延髄があるため、「肩が凝りすぎて吐き気がする」という症状にも関連します。

パソコン、会議、運転、読書、など、「根をつめる」という作業を自律神経や脳神経の支配下で一生懸命支えます。


~~ふたりでやるとできること~~

いつもの運動をします。

1.やってもらう人は最初に横向きに寝ます。

2.やってあげる人は、頭の後ろに立って、やってもらう人の鎖骨の内側を親指以外の指をそろえてころころしながらゆるめるようにします。

一方の手は、首を伸ばし気味にしながら肩のはじっこを押さえます。


このイラストで左右を説明していますから、反対側の肩は手が逆になります。

そのまま胸鎖乳突筋をなでるようにしながら、耳の後ろまで続けて頭の付け根をくりくりとして、髪の中まで進めます。



3.上を向いて、肩をふわふわとつかみ、首すじを両方いっしょになぞって首を静かに引くようにします。

胸鎖乳突筋が着くあたりを、丁寧にゆるめて(指の腹を使うようにするとやさしい)、そのまま髪の中までゆるめます。



4.もう一度耳に後ろに戻り、耳の前後から目の周囲までくりくりとゆるめます。


やってみると動作の数はそう多くはないのですが、ポイントを見落としてしまうことが多いのです。

鎖骨の内側を抜かす、耳の後ろから目の周囲までをゆるめることを忘れる、髪の中までゆるめることを忘れるなどです。

鎖骨の下には大きな鎖骨下静脈があり、またリンパ本管があり胸鎖乳突筋をゆるめることはこういう効果もあります。


~~ひとりでもできること~~

疲れて思わず肩に手が行ってしまうとき、横になって上になる手が、胸の方にあるときと、背中の方に回っているときで、どちらが楽に、下の手が首や肩に手が届くか、おためし下さい。


座っても立っても横になっても、腕が背中の方に回っている方が肩や首が広くなり、自分で押したりもんだりするのが楽にできます。
意外かもしれませんね。やってみて下さいね。

また、横になった方が効果は大きいです。

背すじが立っている緊張から解放されるからです。
反対の手を肩にまわすとき、腕を、胸の前ではなく背中にまわしておくと、楽に肩、首まで手が届きます。見落としがちなポイントです。

筋肉のイラストと同じところにあるツボのイラストを並べました。こんなにあります。

咳、歯痛、頭痛、肩こりなどに効果の大きいツボは、こういう筋肉の構造と関連しています。ここは解剖学的構造とツボがほぼ一致しているところです。

肩と首の中央の「肩井」は効能も危険も大きいツボです。

急に強く押したりしないで下さい。脳神経のなかの迷走神経に影響すると言われるツボです。血管収縮作用に関連すると教わりました。

どんなに時間がなくても、腕を回して、肩の上げ下げをして押したりしないで下さいね。

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